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総合周産期母子医療センター

センター長挨拶

兵庫県立こども病院の周産期医療へのかかわりは、設立当時にさかのぼります。
昭和45年設立時に神戸大学小児科の新生児学の伝統を引き継ぎ、故 竹峰久雄先生が新生児科長として新生児医療を開始されました。関連各科との連携の元、多くの新生児の救命に寄与してきました。その後、新生児医療・周産期医療の進歩に伴い、平成6年には、産科の開設も実現し、県下の多くの周産期医療関係者・行政機関の熱意を結集し周産期医療センターとして、名実ともに兵庫県の周産期医療の中心として機能することになりました。
平成12年には総合母子周産期医療センターの指定を受け、我が国屈指の周産期医療機関として活動を続けているところです。

この度、新しい病院移転に伴い、さらに広いスペースを確保し、最新鋭の機器の整備も叶い次の時代を見据えた周産期医療の展開を企図しています。Family Centerded Careと称し、患児と家族が“ここで治療を受けてよかった”、医療者も“ここで働いていてよかった”と心の底から思えるような医療をスタッフ全員で目指していきたいと存じます。

総合周産期母子医療センターの主たる使命

  1. 超早産児(在胎28週未満)・超低出生体重児(体重1000g未満)の医療
    長期的展望にたった洗練された医療
  2. ハイリスク多胎児(MD双胎,早産双胎,Super Twin)の医療
    胎児期早期からの一貫した周産期管理
  3. 出生前診断例を含む先天疾患を持つ児の包括的医療・集学的治療
    外科的治療も含めて,最善の時期の選択を考慮できる
  4. 予後不良児に対するターミナルケアー(染色体異常症・致死的疾患)
    児の最善の利益のための選択が多様であることの理解
  5. 患児の生活していく地域における医療への円滑な橋渡し
    最寄りの医療機関や保健所・療育施設との役割分担を認識できる
  6. 地域社会への情報の発信
  7. 他の周産期医療機関との連携や役割分担の中心
  8. 治療成績の解析による、よりよい周産期医療へ改善点の確認
  9. 周産期医療に携わる医療人の教育・再生産への寄与