研修プログラム
概要
麻酔科専攻医コースは、麻酔科専門医へのステップとして小児麻酔、産科麻酔の研修を行う制度です。一般的な小児外科症例や各科の小児症例の麻酔のほか、新生児手術、小児開心術、日帰り手術、血管造影などの検査、緊急帝王切開など一般病院で取り扱うことの少ない症例の麻酔を数多く手がけています。
研修では、麻酔科専門医・指導医による指導のもと、小児麻酔および産科麻酔を実地に行っていただき、1年間におよそ200~400例の小児麻酔、10~20例の産科麻酔を経験することになります。このように集中的に研修を行うことにより必要な手技と知識を十分に習得することができます。特に、ある程度の経験を有する麻酔科医にとっては、サブスペシャリティとしての小児麻酔を強化し、探究するには最適です。
カリキュラム
2年コース
一般目標
麻酔専門医へのステップとして、小児麻酔および産科麻酔の習得を目指します。
小児外科系特有の疾患や病態を理解し、これらに適切に対応できることを目指します。
1年目には小児麻酔および産科麻酔が必要となる各疾患、各病態を一通り経験します。
2年目はさらに小児専門麻酔医としての経験をつみ、新生児、開心術、日帰り麻酔などあらゆる小児手術に対応できる麻酔医を目指します。
個別目標
必要に応じて、基礎研修として麻酔学の基本、麻酔器やモニターの扱い方、術前評価などから指導、研修を行います。
小児全身麻酔管理を、軽症例、幼児や学童症例から研修します。具体的には、バッグとマスクによる用手的気道確保、気管内挿管、静脈路確保、胃管挿入などの手技、術前全身評価、全身麻酔の実際、呼吸循環管理、術後疼痛管理などを行います。
習熟度に応じて、新生児・乳児症例、重症例へと移行します。新生児の麻酔、小児心臓麻酔、検査室での麻酔、中心静脈カテーテル挿入、硬膜外麻酔なども行います。
産科は予定帝王切開例から開始し、緊急症例の管理や帝王切開以外の産科麻酔管理を行います。
基本スケジュール
午前7時55分 | 麻酔科・心臓外科合同カンファレンス(心臓麻酔担当者のみ) |
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午前8時30分 | 麻酔科カンファレンス |
午前9時 | 麻酔導入、麻酔症例を担当 |
当直 | 習熟度に応じて、3~6ヶ月以降に担当 時間外緊急手術、病棟業務、術後疼痛管理などに従事 |
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オンコール | 緊急手術があれば当直医とともに麻酔に従事 当直、オンコールあわせて月に3~6回 |
指導体制
日本麻酔科学会認定麻酔科指導医および専門医が指導します。